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うつ病にも種類がある【タイプの違いで症状が変わる精神病】

こころの病

医師

どんなタイプがあるのか

うつ病の分類でよく知られているものにキルホルツによる分類があります。これはうつ病を内因性と心因性、身体因性の3つの種類に分けています。心因性のうつは親しい人を亡くすなどの不幸な出来事があった時の精神的なショックなどをきっかけとして発症します。近年増加しているうつはこのタイプとなります。内因性のうつはうつ状態だけが現れる単極性うつ病とうつ状態と躁状態が時期をかえて現れる双極性障害の2種類があります。内因性では特に原因がないのにひとりでに起こるうつ病となります。体質や遺伝など体の内部的な要因が関係していると考えられていますが、はっきりとはわかっていません。身体因性うつは身体的な病気や薬物治療で使用されている薬剤の影響で引き起こされるものです。最近ではこのタイプはうつ病から除外して考えられるようになってきています。またアメリカの医学会を中心に精神疾患の新しい分類法が試みられ、うつ病を気分障害と呼ぶようになってきています。うつ状態のみを繰り返す「大うつ病」と、躁状態とうつ状態を繰り返す「双極性障害」の2種類に分類されています。大うつ病は単極性うつ病または単にうつ病と呼ばれていたものをあらわしています。

たくさんの症候群

近年はうつ病の軽症化が目立ってきています。内因性のうつと区別するために「軽症うつ」と呼ばれています。この病気は現代社会のさまざまなストレスが原因と考えられています。仕事上のトラブルや家庭内の問題などがきっかけでおこり、うつ状態だけが現れます。症状は従来のうつ病と同じですが、程度が軽く、日内変動(朝から午前中は調子が悪く、午後からは改善)がみられる特徴があります。この病気は他の精神疾患と比べて急激に増加しており全患者の約4割程を占めています。軽症うつの発症は5月にピークが見られます。性別や年代、生活環境などによりさまざまな形で現れます。最近よく耳にする「燃え尽き症候群」や「空の巣症候群」といった「〜症候群」は軽症うつなのです。これは原因となっているストレスを取り除けば比較的早く回復できます。ですから、診断されてもそれほど心配する必要はありません。これらは早期に発見し、正しい治療を行なえば全快が望める病気なのです。症状に思い当たるふしがあれば、早めに専門医の診察をうけることが大切なのです。他にも「仮面うつ」という種類のものがあります。精神症状が目立たないために自律神経失調症や心身症など違った診断名がつくケースがあります。